リーバイス501XX

僕が中学生の頃、空前の古着ブームがおきた。

雑誌でも古着ばかりが掲載され、中学生には買えるはずのない値段の中古の服が 堂々と紙面の表紙を飾る。

そんな古着ムーブメントは田舎にも訪れ、松山にも いたる所に古着屋が乱立させ、僕らキッズを楽しませてくれた。

ヤバそうな裏路地、わけの分からない雑居ビルの二階。

開いていたテナントは古着屋に埋め尽くされた。

 

僕はと言うと、〇〇店に501XXが入荷したという噂が流れると、その店まで急いで行き、憧れの501XXを眺めてるだけだった。

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買うのは決まって得体の知れないアメリカ古着。

「ブランドが倒産たから買えなくなるよ!価値が出るよ」って言う、本当か嘘かもわからないトークに ボロ布ばかりを捕まされてた。当然いまだにそんなものに価値はない。

ただ、服を選んでいる時の感情は いまだに忘れられないし、大人になれば『ビンテージのリーバイスを買いたい』という夢も出来た。

 

当時、携帯電話も持ってないのに、どうやって情報を集めていたのか、今考えてもわからないが、自然と情報が入ってきていた。

 

大人になり、そこそこ お金というものが自由に使えるようになり、そこそこ有名なブランドが買えそうになった時、世の中の古着屋の多くは閉店し テナントの入ってない、ただの雑居ビルの一角となっていた。

 

いまでは、インターネットで服が買える時代になり、店に行かなくても服が買えるようになった。

古着も同様にインターネットで買うことができてしまう。

もう、ZOZOTOWNさえあれば、服屋の店など必要ないのかもしれないし、古着だってヤフオクでいくらでも出てくる。

 

実際に古着屋をやってる友人がいうには、「もうアメリカに古着はない」とも聞いた。

 

インターネットで古着を探し、中学生の頃 1度も手にすることなかったビンテージの501XXを今は手にしている。

501XXをインターネットで探し、ポチっとすれば、数日で届く。

 

中学生の頃に描いた夢は、ショップからインターネットにカタチを変えたものの一応叶った。

便利になり、当時のようにアンテナを張り巡らせていなくても、欲しい情報がiPhone1つで手に入り、欲しければそのまま買えてしまう。

 

効率化された現代では、当時の感情までは再現できない。

501XXを手にした今も 僕はまだ あの時の感情を探している。